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次回の研究会

2020年9月12日(土)17時~
会場:zoom

テーマ:「江戸の怪談サロン」
発表者:門脇大


受講は無料です。
受講を希望の方は前日までに100mono@infoseek.jp(百物語の館 事務局)までご連絡下さい。

※次回より怪文研のお知らせはリニューアルしたホームページで行うことになりました。詳細は最新記事をご覧ください。

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破約―─後妻打ち
小泉八雲「破約」を検討した。当該話は、ある武士が死の直前の妻と交わした「後妻をもらわない」という約束を破ったために、亡妻が後妻をとり殺す、という話である。典型的な「後妻打ち」の話といえる。このような話柄は江戸怪談をはじめ、現代怪談でもよく目にするものである。今回は、『諸国百物語』(1677年刊)巻29「豊後の国何がしの女房、死骸を漆にて塗りたる事」と読み比べることにより、八雲怪談と近世怪談の怖さの質の異同を議論した。また、「音の怪談」としての怖さ、「再話文学」としてのおもしろさ、「恥」の概念によって喚起される恐怖、等々の多岐にわたる観点から怪異文芸を検討した。

報告者:門脇大
会場:京都精華大学C-208 18:30より

第23回怪文研2016年11月23日(水曜日)
猫の怪談―─猫の報恩譚
馬場文耕『近世江都著聞集』(1757成)巻5「三浦遊女薄雲が伝」を中心に、猫の報恩譚を検討した。当該話は、遊女薄雲になついた猫が命を賭して薄雲を蛇から救う話である。本話に認められるいくつかのモチーフについて、広く怪談・説話という観点から検証した。また、化け猫に関する怪談を「火車」・「お家騒動」・「民話」・「演劇」などの観点から議論した。

報告者:門脇大
会場:京都精華大学C-208 18:30より
第22回怪文研2016年10月26日(水曜日)

続・耳嚢の怪異感を読み解く
京極夏彦『旧談』「百年の間」は、『耳嚢』巻之五「菊むしの事」、「於菊虫再談の事」の翻案である。
『旧談』を分析しつつ、『耳嚢』との比較を行うことで、江戸怪談の再生方法について議論した。また、皿屋敷怪談の外伝である「お菊虫」説話に関する資料を読み比べてみることによって、怪談・巷説の「怖さ」の検討と、怪談朗読の方法論に関する討議を行った。

報告者:門脇大
会場:京都精華大学C-201 18:30より

第21回怪文研2016年9月27日(火曜日)
叢原火について―鬼火の周辺怪異を探る―
京都洛西の壬生寺周辺の怪談として伝わる叢原火を中心として、怪しき火の玉を検討した。
油を盗んで死んだ者が火の玉となるというモチーフは、近世初期の『古今百物語評判』に見出せる。
後に、火の玉に「叢原火」という名称が与えられ、鳥山石燕『画図百鬼夜行』にも掲載されている。
これらの怪談を中心に討議した。
壬生という地域性と、京都に流れる河の周辺に点在する怪談とに着目した議論がなされた。

報告者:門脇大
会場:京都精華大学C-209 18:30より
第20回怪文研2016年7月13日(水曜日)
耳嚢の怪異感を読み解く
『耳嚢』巻之五「怪竈の事」は、落語「へっつい幽霊」と関係の深い話である。
また、京極夏彦『旧談』「何がしたい」に翻案されている。
「へっつい幽霊」の類話を参照しつつ、『耳嚢』と『旧談』とを読み比べて、「怪談の怖さ」について討議した。
さらに、「文芸としての怪談」/「朗読としての怪談」といった観点から、「怪談のありかた」について討議した。

報告者:堤邦彦・門脇大
会場:京都精華大学C-209 18:30より
第19回怪文研2016年6月22日(水曜日)
京極夏彦『旧談』と『耳嚢』のあいだ

根岸鎮衛の『耳嚢』には江戸の巷に散在した怪異の噂が聞くままに記されている。今回は「鬼僕の事」を取り上げて、火車伝説の変遷をたどりながら、合わせて『旧談』の脚色方法について分析した。

報告者:堤邦彦
会場:京都精華大学C-205 19:00より
第18回怪文研2016年5月17(火曜日)
怪談話と幻燈器
今回の研究会では、2016年3月25日刊の『芸術新潮』による「妖怪春画と落語会-歌川派春画と幻燈マジック-」の記事をもとにして、怪談咄と落語と春画表現をつなぐ江戸の文化位相についての発表をおこなった。なかでも、幻燈器による「写し絵」に着目し、噺家・林屋正蔵(1781-1842)による怪談咄の寄席場で「写し絵」が用いられる歴史性をとらえることで、化物語りと妖怪変化の映像が結びつく江戸の大衆文化を浮き上がらせた。
報告者:鈴木堅弘
会場:京都精華大学R-226 18:30より

第17回怪文研2016年3月30(水曜日)
狐狸の怪談②
今回は狸の怪談にスポットを当てた。近世初期怪談集の中から、『宿直草』では狸、平仮名本『因果物語』では狐とする、「産女(ウブメ)に化ける狐狸」のモチーフを検討した。当時においては、化物と狐狸とは区別されて考えてられており、その意義を特に仏教的な対処の方法に着目して討議した。他にも、『古今百物語評判』の狸や、近世後期の『絵本百物語』などの狸にまつわる怪談を取り上げて、様々な角度から狸の怪談を見つめた。
動物に関する怪談は、まだまだ検討の余地があり、現代怪談として再生させることも視野に入れておきたい。
報告者:門脇大
会場:京都精華大学R-226 18:30より

第16回怪文研2016年2月10日(水曜日)
狐狸の怪談
近世初期怪談集に描かれている狐の怪談を検討した。
『宿直草』や『奇異雑談集』の妖狐譚から、狐と仏教説話との関連や、「奇異(なること)」とは何かという問題を考えた。また、『古今百物語評判』を読むことで、土俗的な狐譚と中国説話との混淆という大きな問題を討議した。
狐にまつわる怪談は、地域性や在地伝承を踏まえることにより、現代怪談として再生させることが十分にできる、という可能性を見出した。
報告者:門脇大
会場:京都精華大学R-226 18:30より
第15回怪文研2016年1月13日(水曜日)
動物の怪談について。
動物が主役となる怪談の中から、2つのテーマを取り上げた。
1つは牛。仏教と関わりの深い怪談集や勧化本などに認められる人面獣身のモチーフから、幕末・明治に登場する予言獣の件(くだん)に至る道程を探った。
もう1つは猫。近世初期怪談集に登場する化け猫の話を読み解き、話は火車説話に及んだ。動物の怪談、まだ多くのテーマが残されている。
報告者:門脇大、北城伸子
会場:京都精華大学R-226 18:30より
  
第14回怪文研2015年12月2日(水曜日)
金にまつわる怪談について。
江戸怪談のなかには、「金」にまつわる怪談がいくつもある。それらは、江戸時代以前の怪談とは異なり、独特の世界観を表出させている。近世初期の『因果物語』(平仮名・片仮名本)に表れている「僧と金」、近世中期の『諸仏感応見好書』などに認められる「心と金」、近現代への架橋をうかがわせる『耳袋』と『新耳袋』や落語など。金にまつわる複数の怪談を読み比べることによって、近世怪談の特徴の一端を見た。
報告者:門脇大、北城伸子
第13回怪文研2015年10月28日(水曜日)18:30より京都精華大学C-204
近世怪談に描かれた海坊主。各自が持ち寄った資料を読み解きながら、舟幽霊の伝統と海坊主説話の違い、混同について討議した。『狂歌百物語』の海坊主の項目に江戸時代らしい怪談のありようを見た思いがする。(文責堤邦彦)
第12回怪文研 2015年10月04日(火曜日)18:30より京都精華大学堤研究室
今回のテーマは江戸四大怪談のひとつ「牡丹灯籠」。『奇異雑談集』 『伽婢子』 『諸国百物語』を読み比べながら中国説話の日本化について考える。
第11回怪文研 2015年8月4日(火) 京都精華大学R-226、18:30
小泉八雲の「耳無し芳一」のルーツを求めて『宿直草』、『曽呂里物語』、『臥遊奇談』を読み比べた。「身体に経を書きつける」モチーフを手がかりに、平家怨霊の描かれ方に注目。報告者 門脇大。
第10回怪文研 2015年7月7日(火)京都精華大学C-204 18:30
『宿直草』巻1-1「廃れし寺をとりたてし僧のこと」を読む。
廃寺に泊まった僧が化け物に遭遇。正体を明かして退治した話。『曽呂利物語』『一休諸国物語』、昔話「化け物寺」などとの比較を通して、近世説話の成立を考えた。報告者 門脇大。
第9回怪文研 2015年6月3日(水) 京都精華大学C-201 18:30